令和4年9月上旬の掲示板より

 明導寺さんは一昨年、仏教伝道協会主催の掲示板大賞において見事「仏教伝道協会大賞」を受賞され、大賞に選ばれた言葉が雑誌「女性セブン」に取り上げられました。

  明導寺藤岡住職の解説と共に9月上旬の掲示板の言葉をご覧ください。

<明導寺 9月上旬 掲示板の言葉>

  死に向かって 進んでいるのではない

    今をもらって 生きているのだ
  【鈴木章子】


 まだまだ日中は暑さを感じますが、朝晩は随分涼しくなり秋の到来を感じる季節となりました。
長かった夏休みも終わり、いよいよ新学期がスタート。
「やっと学校が始まった!」と、一息ついていらっしゃる保護者の方々とは裏腹に、
お子さん方は、生活リズムを取り戻すために試行錯誤されている時期なのかも知れません。

 さて、先月は初盆をお勤めになるご門徒(檀家)さん宅は勿論ですが、
全てのご門徒さん宅にお盆参りに伺い、様々な話を聞かせて頂きました。
そのような中で、「於摩位毛志怒曽(おまえもしぬぞ)」と揮毫された書が
掲げられている湯前町のご門徒さん宅にお伺いした際には、
「新築祝い」に著名な先生から頂いた書で
何十年も仏間にて大切にされている経緯をお聞かせいただきました。
私自身はお参りする度に何度も目にしている書でしたが、
改めて丁寧な説明をお伺いし、殊更ありがたく拝見させて頂きました。

普段の生活の中では、なかなか「死」に目が向かず、
自分自身の「いのち」が永遠の「いのち」であるかのように錯覚しがちな私たちに、
つながりあるご縁の中で頂いた限りある「いのち」を大切にしながら、
今を大切に生きていきなさいというメッセージが込められているのだと受け取りました。

 また、自分自身の「いのち」の捉え方で印象に残っている方のおひとり
北海道の西念寺坊守(ぼうもり) 鈴木章子(あやこ)さんは、
42歳のときに乳がんが見つかり、その後、肺に転移するなど大変な状況の中、
4人のお子さんを残して47歳でいのちを終えて往かれました。
5年間の闘病生活の中で、お子さんに向けてたくさんの詩を残されており、
今回は、その中の一つ『変換』の一部を抜粋し書かせて頂きました。

  死に向かって進んでいるのではない 今をもらって生きているのだ

  今ゼロであって当然な私が 今生きている

  引き算から足し算の変換 誰が教えてくれたのでしょう

  新しい生命 嬉しくて 踊っています

  いのち 日々あらたなり  うーん 分かります

いつ終わるかわからない「いのち」を抱えている事実を受け止め、
「いま」を生かされていることが積み重なり私の人生となる―――
章子さんは、がんでいのちを終えて往かれたのではなく、
がんを生き抜かれた深い人生の歩みがメッセージとなって至り届いているのです。

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