4月下旬の掲示板より

人吉・球磨 風水・祈りの浄化町にある明導寺さんからのご案内です。

明導寺さんは昨年、仏教伝道協会主催の掲示板大賞において見事「仏教伝道協会大賞」を受賞されました。

明導寺藤岡住職の解説と共に4月下旬の掲示板の言葉をご覧ください。

<明導寺 2021年 4月下旬 掲示板の言葉>

青があってこそ 赤が引き立つ

 色々な人がいてこそ 世の中は輝く 

【法語カレンダー】

新年度が始まり、新たな環境でスタートされた方は、たくさんの出会いがあり、

新鮮で刺激の多い日々を過ごしていらっしゃることでしょう。

 また、逆に早くも人間関係の悩みを抱えていらっしゃる方もあるかもしれせん。

 今回は、昨年12月に「岐阜聖徳学園高校」に講演で訪れた際に出会った

学園内に掲示されていた言葉を書かせて頂きました。

「真宗教団連合」から出される「法語カレンダー」に書かれていた言葉で、

『仏説阿弥陀経(ぶっせつあみだきょう)』というお経に説かれている

青色青光     黄色黄光     赤色赤光     白色白光

(しょうしきしょうこう おうしきおうこう しゃくしきしゃっこう びゃくしきびゃっこう)

のお心を分かりやすくお示しくださっている言葉だと思います。

「お浄土」という仏さまの安らかな世界では、

青い花からは青い光が放たれ、黄色い花からは黄色い光が放たれている。

また、赤い花からは赤い光が放たれ、白い花からは白い光が放たれている。

それぞれがそれぞれの色を輝かせながら美しく咲き誇り、

異なる色が邪魔しあうのではなく、綺麗に調和して存在していると説かれています。

しかしながら、私たちの日常を振り返るといかがでしょうか。

自分の都合によって揺れ動く、不確かな自分の価値観を判断基準として

異なる色を裁き、排除している現状があります。

つまり、自分という存在を絶対化し、そこから他人を「色眼鏡」で眺めながら

「あの人は、いい人だから話そう」「あの人は難しい人だから距離をおこう」など

人との関わりを深めたり、遠ざけたりしているのです。

親鸞さまは『唯信鈔文意(ゆいしんしょうもんい)』の中に

    小さな石や瓦のかけらのような私たちですが、必ずあなたの人生を共に歩みますよという

    仏さまの願いに包まれるとき、私たちが黄金色に輝くのです

とお示しくださっています。

私たちは、誰もが分け隔てない仏さまの光を頂いています。

その仏さまの光を頂くことにより、「色眼鏡」で価値判断をしている自分自身をみつめ、

 自分だけでなく、周りの方々も仏さまに包まれ育まれている尊い存在だと気づかせて頂くのです。

復興へ向けて前進する人吉球磨の澄み切った夜空に煌めく星たちのように、

自他共にいのちを輝かせ、お互いを認め合いながら日々を過ごしていきたいと思います。

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