永国寺
エリア/ 南西/人門 ジャンル/ 神と仏相良家の歴史の中で、最重要寺院の1つ。
相良家にとって寺がいかに重要な存在であったかは、寺から三日月城へ一本道がダイレクトに繋がっている唯一の寺院であるのがそれを物語っている。
曹洞宗の大本山總持寺の直末寺であり、人吉・球磨地域の曹洞宗寺院16箇寺の本寺である。
長い間、鬼門・願成寺に対して裏鬼門として城を護り続けてきた。
鎌倉時代から武士の時代になり、同じ頃日本に導入された禅は武士と強く結びついた。禅の思想が武士の生き様と重なり合う部分が多かったからであり、さらに禅は茶や花や庭園など様々な文化を生み出していく。相良家においてもこの寺は相良家歴代の当主の修行の場、つまり当主養成所であったという。禅のみならず、様々な教養を習得する場であり、この寺で修行した18代義陽は戦さの強さのみならず、和歌にも通じ、部下思いの慈悲深い人物だったという。
また、寺を建立した実底和尚(じっていおしょう)が描いたといわれる幽霊の掛け軸が現存しており、地元では別名“幽霊寺”とも呼ばれる。いわれによると、球磨川に身を投げ非業の死を遂げた女性が寺の裏の池に幽霊となって現れた。和尚は自身の導きにより成仏させようと和尚自ら霊の姿を絵に描いき、霊に見せたという。霊は自身の姿に驚き、成仏に到ったという。禅では自身との対話を重点に置く。霊に自身の変わり果てた姿を見せて、自ら気づかせるという手法は、禅ならではの導き方ではないだろうか?
現代では、人吉の夏の風物詩となっている「ゆうれい祭り」が地元の若手中心に行われている。
名称
永国寺
読み方
えいこくじ
住所
〒868-0057 熊本県人吉市土手町5
三日月城から車で2分
お問い合わせ
0966-22-2458
営業時間
拝観時間:8時から17時
駐車場
有(20台)
その他
トイレ 有